直近の国内eスポーツ関連の主な動き
◆JeSU (プロライセンス)
『モンスターストライク』
『パズドラ』
『ストリートファイターⅤ』
『ウイニングイレブン』
『COD:WW2』
『鉄拳7』
『レインボーシックス シージ』
『ぷよぷよ』
◆クラロワリーグ(Supercell)
『クラッシュロワイヤル』
公式リーグとプロ制度を発足。
パブリッシャーが定めたプロチームからのスカウトが必要。
JeSUには加盟しない。
◆RAGE Shadowverse Pro League(CYBER Z/CyberAgent)
『Shadowverse』
プロリーグと同時に大手企業4社のプロチームが発足。
恐らくJeSUには加盟しない。
この他に
『ストリートファイターⅤ』でも賞金制大会開催。
『Splatoon2』の大規模大会開催。
◆LJL
『League of Legends』
◆JESL
『FIFA18』
『ブレイブルー』
『オーバーウォッチ』
◆明治安田生命 eJ.LEAGUE(Jリーグ)
『FIFA18』
◆EVO JAPAN
『格闘ゲーム』
◆PUBG JAPAN SERIES(DMM)
『PUBG』
・JeSUがやろうとした事
労務報酬という形を取ればプロライセンスなんて必要ないし、それでパブリッシャー主導で賞金制大会を開催する事は可能。
だからといって闇雲に賞金制大会を行えば幾ら法律上問題はないとは言えども、企業コンプライアンス的に景表法の指摘を受けるんじゃないか?という疑念が生まれる。それを回避するためにプロライセンス制度が存在する…という話だった。
JeSUさんの「プロライセンス制度を用いる事で、日本でも賞金制大会が実現出来る」は矛盾が生じているのか?
プロライセンスによるJeSUの認定を得ずとも、ある程度の予選会やリーグを用意すれば決勝大会に参加するプレイヤーに関しては、アマチュアだろうがプロだろうが実力を示して来た事になるので、労務報酬として賞金を得ても何ら不思議ではない…という事になるので、JeSUさんの言っている事は矛盾している。
この時点で論点が半分ズレていると感じる。
JeSUがやろうとした事は、言ってしまえば「パブリッシャー主導の賞金制大会を、より簡潔に開催させる事」だと思います。(それに加えて将来的な利権関連もあるかもしれないですが)
JeSU側もリーグ方式なら何の問題もなく賞金制大会を開催出来る事は知っていたと思われます。しかし、プロチームだのリーグ戦だのをそれなりに長期的に計画するのは色んな面でかなり大変だというのが想像できます。
なので、単発の大会もしくは1~2回の予選を含んだ大会でeスポーツっぽい事が出来るのなら、一般的にも身近に感じて貰えるだろうし色々とメリットも多い…と考えたのではないかなと。
1日で完結するような賞金制大会を行うには、一言に「労務報酬」と言ってもコンプライアンス的に厳しいと判断されるので、プロライセンス制度を~という流れまでは何となく想像がつくと思う。
何が言いたいかと言うと…
プロライセンス(アマチュアとの線引き)=単発による賞金制大会を開催するための誤魔化し+α。(本当に可能なのか?は定かではないw)
トップ4くらいまでに残ったプレイヤーを一時的に雇用したとみなし、労務報酬を賞金として出す。
リーグ=パブリッシャーもしくはパブリッシャーが認めたチームが優れたプレイヤーを雇用し、長期的な大会でパフォーマンスをして貰う。
独自リーグを発表した企業っていうのは、それなりの「リスク」や「苦労」を承知でeスポーツを盛り上げようとしている企業だと思います。
しかし、もっと手軽で且つ話題にもなるような賞金制大会の開催方法を確立させたかったという流れが、今回のJeSUプロライセンス問題だと思いました。
この件について、本当にJeSUだけが悪かったのか?、もっと根は深いかもしれません。
・リーグ戦方式
リーグ戦に参加するには、取り敢えず3つの方法があるようです。
①パブリッシャーが認めたプロチームからのスカウト(クラロワ)
ゲーム内で一定期間中に実力を見せるキャンペーンが設けられ、そこである程度は絞られる。
②特定のリーグ・ランク以上の人から募集し、そこから抽選(FIFA)
③一般公募。※まだどういう方法で応募者が絞られていくのかは不明(シャドウバース)
リーグ戦の場合はチームに所属する事になるので、まさしくプロプレイヤーになる覚悟がある程度は必要になると思います。
これが本来のeスポーツっぽい姿だとは思いますが、eスポーツの裾野を広げるのはJeSUのような取り組みになる可能性もあるという考えもあります。
ただ、JeSUのタイトルはeスポーツに向いていないタイトルやそもそも人気とは言えないようなタイトルも含まれているので、そういう点からも「うーん、この」という感じ。
・総じて
このままいくとJeSU側とそうでない側の裏側で、色んな事が乖離していきそう。
JeSUに関してはやはり「怪しい」と思わざるを得ないし、消費者庁のコメントに関しても、もっと細かな内容を理解する必要があると思います。
総じて現状はあまりにも説明不足という状況だと思われるので、もっとしっかりとした説明をする機会が必要だと思います、その責任を負うのはJeSU。
説明がないのなら恐らくJeSUはどんどん良くない状況に追いやられていく気がします。