6/10-6/16までに出版される本、約1100冊から個人的に気になった本を約35冊くらい紹介します。
◆ビジネス・ノウハウ・教育
日本のクリエイティブ産業においては、アニメやマンガ、ゲームなどが、ニッチながらも世界的に高い評価・人気がある。これに着目した「クールジャパン政策」は、2000年代から経済産業省で取り組みが始まり、当初、コンテンツ輸出の一段のてこ入れに力点を置いていたが、その意図通り成功したとは言えない。一方でインバウンド観光は、外国人観光客数がコロナ禍前を上回るなど劇的な成功を収めつつあり、クールジャパン政策は現在その力点を変え、また、他省庁も巻き込む形で進められている。本書は日本において、この産業が持つポテンシャルを最大限に発揮させるための政策・施策と、現場における現状と可能性について、これまでの取り組みを十分にレビューしながら、社会全体の豊かさを実現するため、政策や法制度、またコンテンツ産業の産業戦略・経営戦略、さらには地域計画など、さまざまな角度から分析・検証し、今後の課題を提示する。
ディズニー作品は、その魅力的なキャラクターと心温まる物語で、世界中の人々に愛され続けています。その成功の背景には、多様なバックグラウンドを持つ人材を受け入れ、「全員を機能させる」という合理的な人材育成メソッド、そしてウォルトディズニーの強力な人材育成哲学があります。この本では、オリエンタルランドで20年にわたる人材育成の実践経験を持つ著者が、ディズニーの人材育成メソッドの秘密を解き明かします。
音楽家・佐藤慶子は『しあわせを呼ぶ声の魔法』などの著書とともに、「声ぢから道場」で声と呼吸法を教えてきた。その「声ぢから」エクササイズは、呼吸法と発声法を生かし、心身を総合的に元気にする。この本を読み実践することは、心やからだに不安なシニア、生きづらさを感じる若者や現代人に元気を取り戻すだろう。
心を動かす言葉が、自然に出てくる。現役コピーライターが「漠然とした思い」を「自分の言葉」に変える方法を紹介します。
◆政治・経済・社会
“見えない壁”の内側で、そんなことが起きていたのかーー。寿司屋ではお茶が熱め、焼肉店では最後にガム…その深い理由とは? 「内閣総理大臣は参議院議員から出してはいけない」ってどういうこと? 出会いのニューノーマル「マッチングアプリ」の掟…ほか「あの業界」の不思議なタブーの数々に、とことん迫る。
日本経済は、バブル経済の崩壊以降、約30年間におよんだ「準デフレ状態」をようやく脱しかけているようです。横ばい・下落傾向だった物価、金利などが上向きに転じたのです。むろん、こうした潮目にこそ、「お金と経済」に関する知識をしっかり蓄えておきたいもの。本書には、モノの原価から、あの人の“ふところ事情”、経済の基礎知識まで、お金をめぐる裏事情やウンチク話を多数紹介しました。いま、あなたのお金に何が起きているのか――。お金と経済の裏もオモテもわかる本。
大喜利とは、お題(問題)が出され、自分なりの回答(答え)を提示するものです。大喜利には、静止画を見て回答する写真で一言や動画にアテレコする回答などさまざまなスタイルがありますが、どのような大喜利であれ、アイデアが回答として形になっています。つまり、大喜利は自分で考え、アイデアを生み出し、伝わるように形にするものなのです。お題を見る「視点」、視点を深めて考える「思考」、自分の言葉を相手に伝わるように形にする「言語化」。この3つの段階を、大喜利を通して解説していきます!
好きなことをするためにも、安定した生活を送るためにも、そして「投資」を始めるためにも、お金は必要です。本書は、1000人以上の受講生を収入アップに導いたお金を増やすプロ=「投資家」である著者が、投資でお金を増やすために考えていることを二択で出題します。全37問+詳しい解説&図版・イラスト満載!
人は生を受けた瞬間から人口という大河のなかで、特定の世代に属し、隣接する前後60年の幅を持つ世代と相互に交流しながら、独自のライフコースを歩んでいく。本書では「世代」概念を大幅に拡張して、生と性、家族、コミュニティ、時代認識にまで応用し、「人口変容」や福祉コミュニティなどの最新の研究を展開する。さらに実践的研究を指向して、「世代会計」を軸とした時代が抱える社会問題を解明し、処方箋の提示も試みた。
信頼される大人になるには。「信頼される。好かれる。愛される。」大人は、人間関係も仕事も、人生すべてがうまくいく。
経済は期待できない、政治も信用できない、資源がない日本では何より大切なはずの教育もイマイチ。バブルという過去の成功体験にすがったまま、気づけば半世紀近く。日本に対する閉塞感、不安感を抱えている人も多いかもしれません。その「日本、本当に大丈夫?」に、2人の学者が答えます。
将来に悩む14歳の少年と、労働の廃絶が可能だと訴える50歳の高齢ニート(自称哲学者)による対話式小説。「労働とはなにか?」「人間とはなにか?」「理想的な社会とはなにか?」といった現代社会の根源を貫く常識を、鮮やかに暴き出し覆す問題作。
◆エッセイ系・紀行・旅行記・評伝・批評・評論
キム・ウォニョン(作家・ダンサー・弁護士)、キム・ソヨン(読書教室運営)、イギル・ボラ(作家・映画監督)、チェ・テギュ(獣医)という、背景も活動分野も異なる4人によるエッセイ集。コーヒー、靴下、テレビ、本といった身近な存在の言葉をはじめ、ゆらゆら、ひそひそ、ひんやりなどの状態や様子を示す言葉について、それぞれが文章を綴る。4人の文章に触れることで、新たな気づきや視野の広がりが感じられる1冊。牧野美加さんのなめらかな日本語訳が心地よいリズムを刻む。
⾃分の台所を愛する⼈へ贈る、アメリカ南部の料理研究家である著者の初エッセイ。その⼟地の⾷材や料理、調味料、レストランやスーパーマーケット、⽂化について、好奇⼼溢れる観察眼で、ユーモアを交えて綴ります。
ベストセラー日記シリーズ!「サラ金」の栄枯盛衰を見つめた著者による、怒りと悲哀と笑いの記録。1990年代の半ば、30歳のときに足を踏み入れ、50歳で退職するまでの20年をこの業界ですごした。それは消費者金融業界が栄華を極めてから、2010年の法改正を経て、没落していく年月でもあった。
いままで、「大切な人と深くつながるために」「いじめられている君へ」「親の期待に応えなくていい」など、折にふれ10代に向けて多くのメッセージを発信してきた著者が贈る「今の10代に向けた生きるヒント」。現代は「君たち」ではなく、一人ひとりがそれぞれ違う「君」の時代。この楽しくもしんどい多様性の時代に必要なのは、違う人と協働するための技術、そして自分の頭で考えるということ。そのためのアドバイスが満載。
絵本、童話から小説、エッセイ、詩、そして海外ミステリーまでーーお風呂でも、電車の中でも、待ち合わせでも、いつもそばに本がある幸せ。心躍るエッセイ集。
伊藤亜和――彼女はいったい“何者”なのか。父の日、X(旧Twitter)上にぽつりと投稿されたnoteの記事「パパと私」が瞬く間に話題となり、著名人の目に留まった彼女。彼女の淡々とした語り口で紡がれる物事の数々は、我々の世界の解像度を少しだけクリアにしてくれる。彼女のフィルターを通して見えている世界を体感し、彼女の一端に触れることが出来る、家族、人間、愛にまつわる珠玉のデビュー作!
未知の領域に踏み出す11人の言葉。探検家、クライマー、葦船航海士、ノンフィクション作家……それぞれのフィールドで重ねてきた唯一無二の功績と、コロナ禍、そして今目指すもの。その声を集めた貴重なインタビューの数々。「ほぼ日」で大反響をよんだ連載に後日談やスペシャル対談、ブックガイドが加わりボリュームアップ!
◆ネイチャー・研究系
世界一の恐竜大国、その実態世界の恐竜研究史を塗り替えた羽毛恐竜の化石や琥珀漬けの恐竜の尾「EVA」など、革新的な発見は中国で相次いできた。発見された恐竜の種類も既にアメリカを抜いており、世界一の恐竜大国となっている。日中戦争や文化大革命をはじめとした動乱の影響や盗掘・密売の横行など、一筋縄ではいかぬ国で世紀の発見や研究はどの様に行われたのか。研究の最前線と、それを取り巻く社会の歴史と現状まで、中国恐竜事情を初めて網羅する。
未来の「星間旅行」はどのようなものとなるのか?光子ロケットや静電セイル、反物質駆動、ワープ航法など、NASAテクノロジストの物理学者が本気で考えた宇宙トラベルガイド。想像以上に困難だが、想像すれば実現できる。宇宙のスケールの大きさや、人類の叡智に圧倒させられる、ワクワク感あふれる全人類待望の書。
「動機」や「動機づけ」とは何かをわかりやすく示し、動機づけ研究の主要な学説とその展開を体系的に説明する。さらにはそれらの理論を学校・家庭・社会(職場など)でどのように活用できるかを解説する。日常生活のなかで、個人が学習や仕事にあたるうえでモチベーションをどのようにしたら保てるのか、仲間との活動に積極的にかかわれるようになるにはどのような心の持ちようが求められるのか、などのヒントが満載。
450以上の感動的な写真50以上の詳細な海洋地図ナショナル ジオグラフィック 渾身の大事典海の世界へようこそ!活気に満ちたサンゴ礁を訪れ、そこに生息する色とりどりの生き物たちに出会う。海底にはコンブがびっしりと生えていて、深海では暗闇の中で発光する別世界の生物たちと対面できる――。今、最も有名で尊敬されている海洋生物学者の1人であるシルビア・アールが、あなたの専属ガイドとして、海洋世界のあらゆる驚異を紹介する。
◆技術・デザイン・芸術
好きなことを鍛えていく。何かをつくり出したいと思っているすべての人へ。ヨリフジ流仕事の哲学。「好きなこと」を仕事にするとはどういうことだろう。それは、仕事という激しい作用と反作用のなかで、「好きなこと」を鍛えていくということだ。イラスト、デザイン、広告から装丁までと、様々な形で活躍する著者の仕事の哲学。新しいことをしたい、何かを作りだしたいと思っているすべての人にとっての考えるきっかけに。名インタビュアー木村俊介による聞き書き。
美しい装丁を手がける21名(組)のデザイナーの代表作や新作を含むブックデザインを、デザイナー毎に、デザイナー本人による解説とともに紹介しています。掲載点数は600点以上。コンセプトやデザインの意図など、メイキングの解説だけでなく、本文やカバー・表紙に使われている用紙の種類や、印刷や製本に関する情報も記載しています。
バンクシーなどの英国ストリート・アーティストを音楽関係性含め紹介。彼らの多面的な活動の取材から、その発展と社会への影響を考察。
◆文学・小説
マサチューセッツ州ウォールデン池のほとりで約2年の自給自足生活を送ったソローの日記。自然の中に身を置きながら人間社会を諌め「我々はどう生きるべきか」を思索したアメリカ文学の最高峰、新訳決定版。
◆競馬
「今まで拙著で『オッズ馬券術』の方法論を紹介してきましたが、すべてを理解しないと高配当馬券をゲットできないと考えている方が多いと気づきました。今回紹介したレースは、最近の的中例を『オッズ馬券術』の方法論別に解説してみました。すべて理解する必要はありません。ひとつの章だけ理解するだけでも高配当はゲットできます。『時間をかけずにシンプルに』すなわち『時短馬券』が今回のテーマです。難しく考えずシンプルに、理解できた方法論だけ使って馬券を組み立てるだけでも効果は出ます」オッズ馬券術の大家・大谷清文が冒頭でこのように記したように、「秒で穴馬を見抜く」法則集を公開。本命か波乱かのレース判定の準備段階に多少時間はかかっても、あとは複勝オッズとその順位を確認するだけでも穴馬候補が見抜ける!
◆その他(歴史系とか哲学系とか)
2050年の世界は、ただ今年の暑いバージョンではない。気候変動は気温や雨量だけでなく、この星の政治のあり方も変えてしまうのだ。提唱される「4つの未来」の間で、私たちはどう生きるべきなのか──?人類の未来は、この4つに託された。①気候リヴァイアサン: 地球を管理する中央集権的な権力の出現②気候ビヒモス: 地球温暖化は嘘だと主張するナショナリストの台頭③気候毛沢東: 資本主義を否定する中央集権的な権力の出現④気候X: 上記の黙示録的な世界を逃れうる未知のプロジェクト気候危機という惑星規模の問題を前に、国民国家の主権は揺らぐ。私たちには『人新世の「リヴァイアサン」』が必要であり、それが本書だ。
手稿の受難、サド自身の波乱の生涯、投機詐欺──三本の糸がからみあい、最後にすべてが収束する。まるでミステリー小説のようなノンフィクション!フランス革命のどさくさにまぎれ、バスティーユ牢獄から盗み出された世紀の問題作『ソドムの百二十日』。マルキ・ド・サドが紙を貼り継ぎ、獄中で密かに綴った小説の直筆原稿はいくども歴史から消える危機に直面しながら、無名の好事家、性の革命家やシュルレアリスムのパトロン、エロティカ蒐集家などの間を渡り歩き、持ち主の生涯を狂わせてきた。手稿が当局の目を避けるように歴史のはざまをたゆたっている頃、手紙や直筆原稿を扱うビジネスがヨーロッパで成熟していく。パリの切手専門店で珍しい「気球便」と出合い魅了されたレリティエという男は、猛然と手紙類の蒐集を始めた。さらには伝統的な直筆原稿市場に乗り込み、ビジネスの拡大を画策する。21世紀に入り、フランス政府は国外に持ち出されていた『ソドムの百二十日』を買い戻して国宝に指定する計画を進めていた。交渉がまとまるその直前、フランス政府の鼻先を掠めて手稿を手に入れたのが、レリティエだった。そしてこの『ソドムの百二十日』手稿が、フランス全土を揺るがす事件の震源となる──
◆自分がこの中から5冊に絞るとしたら
自分は現在、「ノンフィクション系」・「エッセイ系」・「現代社会の問題系」を好んで読んでいます。
・「クリエイティブ・ジャパン戦略」
イマイチだった「クールジャパン政策」のこれまでと、これからのクリエイティブ産業とはどんな内容で、どんな未来に向かうのか、気になりますねぇ。
・「恐竜大陸 中国」
恐竜についてそこまで詳しくはないですが、革新的な発見の多くは中国で相次いでいて、恐竜の種類としても既にアメリカよりも多く、世界一の恐竜大国が中国とのこと。
本書では、中国における恐竜研究の最前線と、それを取り巻く社会の歴史と現状まで、中国恐竜事情を網羅しているとのことで、純粋に興味が湧いた。
・「頭の回転が速い人の思考法 この本のタイトルを考えてください」
大喜利という観点を持って、「見て→考えて→形にする(言語化)」の思考法を強化し、視野を広めるのに役立ちそうな本。
かなり面白そうな内容に思えるので、気になった方は目次を見てみて。
・「日本の未来、本当に大丈夫なんですか会議」
今の日本で問題視されている事柄が大体網羅されていて、そんな数多の問題と疑問について、二人の学者が会議するというような内容。面白そう。
・「日常の言葉たち」
最近の流行りの1つで、著名な韓国人のエッセイ集。
他国のエッセイ集は、日本人とは少し違った思想や思考や社会問題が垣間見えるのが面白い。