世界のゲーム事情

今回は幾つかの記事から見えてきた世界のゲーム事情を(浅く)考察。
かなり前に書いたので、ちょっと古いです。

Digital Games Market Worth $83.2 Billion in 2016; 84% of Global Total
今のゲーム業界の売れっ子パブリッシャーはどこなのか?
こうなっているらしい。

数年連続でダントツトップを走るのが
『Tencent』(テンセント)
簡単に説明すると、Cygamesのように国内で猛威を振るうモバイルゲーム企業でもあるし、『LOL』の「Riot Games」や『クラッシュロワイヤル』の「Supaercell」、など世界的に力を持っているデベロッパー達の親会社でもある。
その他ゲーム以外のアプリ(中国版LINE 他etc…)やブラウザなどを開発しているので、まさしく『中国最大のIT企業』という存在。

そして2位が『SONY』、トップ10には入っていないですが『SQUARE ENIX』13位、『任天堂』14位、『KONAMI』16位、『SEGA』18位など。
総じて、去年よりも業績は上がっていますね。


デジタル VS パッケージ
やはりアメリカと中国だけで全体の50%を占め、この5つの国だけで70%を占めている。
緑がモバイル、青がダウンロード販売でのPC・コンソールゲーム、ピンクがパッケージ販売でのPC・コンソールゲーム のシェア率だと思います。
総じて、ダウンロード>>パッケージ という状況になっていますね。
やはり海外ではPS4以外にPCでゲームをする事が多いので青の部分が大きいですね。
日本はやはりモバイルが強いw

IGNグローバル調査: 世界中のゲームとゲーマーにまつわる16の興味深い事実 - オープン記念
4つ目の項目が顕著なんじゃないですかね、「みんな弾を打つのと、球を蹴るのが大好き」
何を指しているかと言うと、『COD』『BF』の2大FPSと『ウイニングイレブン』『FIFA』の2大サッカーゲームの事。
冗談抜きで、この4タイトルをプレイするためだけにPS4を買う人が大勢いるとの事。
逆に人気のないジャンルにはRPGが挙がり…って、そりゃ尚更日本ガラパゴス化するわw
また、ハード機のシェア(市場占有率)的な話題では、PS4の浸透により大体の地域はPlaystationの領土となっているとの事、Xboxと任天堂ハードはかなり押されているという事ですね。日本も現状はPlaystationが一強。

世界で日本のゲームはどう見られているのか?IGN各国の編集部に聞いた - オープン記念
~PS2までは、日本のゲームが凄かった(過去形)という感じか。
現状は基本的には北米・欧州のゲームが市場を支配しているという感じ、…そもそも日本のゲームでグローバル展開するようなタイトルがあまりなくて、自然と日本のゲームがニッチになっていったような感じですかね。
ただ、昔からの人気シリーズは今でも評価されているとの事。
そして日本のゲームが受け入れられ易い地域は、アジア・ラテンアメリカ・フランスらしい。
最近、日本の評価を上げたゲームとして挙がったのは、『DarkSoul』シリーズや『Bloodborne』。

特別インタビュー:龍が如くスタジオディレクター名越稔洋監督のゲーム作りとは
から抜粋
Q:『龍が如く』は、どのように時代を読んで作られたか?当時は日本のゲームが欧米で売れなくなったんです。90年代は毎年、ゲームの(世界の売上本数の)トップ20に10本以上、日本のゲームが入っていたんですけど、2000年に入ってからはそれが数本になって、下手すると、年間で1,2本という時代になってきました。なので、我々はどこをターゲットとして仕事をしなきゃいけないのか、考え直す必要がありました。でもそうはいっても、セガとしてはできるだけ広いマーケットを求めてはいましたし、欧米で売れる作品を目指して、そして失敗していくというのがたくさん繰り返されるような時代になりました(笑)。私自身もその気配があったんですけど、たぶんもう勝てないだろうと思いました。「Call of Duty」のような作品を見て、これは絶対に無理だと感じたんです。

Q:技術的に勝てない?いや、資金的に(笑)。ブリザードのゲームを見たらわかるじゃないですか。アジアだってテンセントを見たらもうわかりますよね。テンセントはもうトヨタを超えたんですから、もう話しにならないですよね。お金的なパラレルシフトもあって、しかもネイティブの文化を理解する強みが彼ら(欧米の開発チーム)にはあって……僕らは果てしなく日本人だから、たとえばロサンゼルスは行ったことがあっても、その雰囲気や空気感まで再現できるかといったらもちろんできない。逆に言えば、「龍が如く」を欧米人が作れるかといったら絶対に作れないので、そこは僕らの強みを再認識して、もっと喜ばれる作品を作りたいです。

Q:VRについてVRやセンシングの技術は仕事上、世界中からいろんなアナウンスがあって、様々な技術を見るんだけど、コストさえ考えなければもういろんなことができるということを知っているので……ただし、コストを考えると、それが商品としてビジネスになるかどうかはわからない。これからはたぶん(ゲーム市場が)二極化すると思います。スマホで簡単に遊ぶ人と、本格的に遊ぶ人。そういう意味でコンソールという存在はちょっと中途半端になりつつあるんです。